【透析センター×心臓血管センター】 心不全治療と多職種連携について
2024.10.10
心不全は、心臓のポンプ機能が低下し、全身に十分な血液を送り出せなくなる状態で、生活習慣病や心臓病、糖尿病、高血圧などが主な原因です。
この病気は悪化しやすく、入退院を繰り返す患者も多いため、予防や治療には多職種の連携が欠かせません。
現在、日本には約120万人もの心不全患者がいるとされ、その数は増加の一途をたどっています。実際に心不全は日本人の死因の第2位に位置しており、予防と治療が急務です。
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心不全治療における多職種連携の重要性
心不全の予防には、生活習慣の改善や基礎疾患の治療が不可欠です。
当院では、医師をはじめ心不全療養指導士、看護師、薬剤師、管理栄養士、リハビリテーションスタッフなど、さまざまな専門職が協力し、週に一度の「心臓リハビリカンファレンス」を開催しています。
このカンファレンスでは、患者さんの病状、服薬状況、栄養状態、運動状況を共有し、患者さん自身やご家族に対してセルフマネジメントの向上を目指した支援を行います。
具体的には、心不全の基礎知識、受診のタイミング、退院後の注意点を説明し、早期から再発予防に取り組んでいます。
また、退院後も安心して生活を続けていただけるよう、介護サービスが必要な場合にはソーシャルワーカーやケアマネージャー、在宅医や訪問看護師と連携して退院前カンファレンスを実施しています。
これにより、患者が安定した状態で地域社会や家庭に戻ることをサポートしています。