【健診でD判定!?】内視鏡検査のすすめ ~胃カメラ・バリウム検査の結果が出たら~
2025.06.20
当院の検診センターでも行っている上部内視鏡検査やX線バリウム検査があります。検診結果でD判定(要精査) となった場合は、必ず二次検診を受けることをおすすめします。
特に悪性腫瘍(がん)が疑われた場合、早期発見・早期治療が生存率向上の鍵となります。
食道・胃がんの発症リスク


2020年の統計によると、食道・胃がんは40代から増加し、70代でピークを迎えます。特に胃がんは罹患率が高く、部位別ランキングで第3位となっています。そのため、30代後半からの定期的な検診が推奨されます。
検診後の精査の流れ(当院の場合)
- 病院受診・内視鏡検査予約
- 医師診察の結果、内視鏡検査が必要と判断された場合は、適切なタイミングで再検査予約を行います。
- 不要な場合もありますので、医師の説明を十分に受けましょう。
- 精密内視鏡検査が必要な場合、詳細な説明を受けた上で検査を進めます。
- 内視鏡検査の実施
- 消化器内視鏡専門医が、病変の有無を詳細に確認します。
- 組織検査を実施した場合、後日結果説明があります。
- 治療方針の決定
- 内視鏡検査・組織検査の結果に基づき、医師と相談しながら治療方針を決めていきます。
早期がんの内視鏡治療方法
早期発見の場合、内視鏡治療で完結する可能性があります。主な治療方法として EMR と ESD があります。
1. EMR(内視鏡的粘膜切除術)
- 2cm以下の病変に適応される治療法。
- 内視鏡スコープとワイヤー(スネア)を使い、腫瘍を切除します。
手技の流れ

2. ESD(早期悪性腫瘍粘膜下層剥離術)
- 2cm以上の大きな病変に適応される高度な治療法。
- 専用の処置具を使用し、広範囲の病変を切除できます。
- 高度な技術が必要なため、経験豊富な内視鏡医が担当します。
手技の流れ

当院の内視鏡検査・治療の特徴
- 三重大学医学部附属病院の消化器内視鏡専門医と連携し、質の高い治療を提供。
- 拡大機能付き内視鏡を使用し、病変部の詳細な診断が可能。
- 鎮静剤を使用することで、患者様の負担を軽減することも可能。
※鎮静剤使用時は車での来院をお控えください。
※80才以上の方への鎮静剤の使用は医師の許可が必要となります。 - 胃・食道・大腸におけるEMR・ESDを実施。特に大腸ESDは施設認定を受けた設備で対応可能。

最後に
X線バリウム検査・内視鏡検査を受けた方の中で、精査が必要と判断された場合は、迷わず受診をおすすめします。
当院では消化器内科・外科が連携し、患者さんに寄り添った治療を提供しております。検診結果に不安を感じた際も、安心して当院をご利用ください。
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